苦い思い出は味噌ピーナッツとともに

突然ですがみなさんは、小学生時代に食べていた給食って覚えてます?

私が小学生高学年の頃、うろ覚えではありますが

突然、給食をいつもと違う部屋で食べよう!とか

給食のメニューを斬新なものにしよう!とか

子供の意思とは全く関係ない大人が頑張っていた時期がありました。

教室とは違う部屋も、わざわざ用意され、食器もその時専用で

陶器製のかわいらしいものが準備されるという、子供ながらに

「今頃どうした?これするくらいなら学校の敷地内にある

朽ちたアスレチックを直してくれ」と思ったのを今でも覚えています。

まぁ、食育に力を入れ始めたってことだったんでしょうね。

そんな変な時期(言葉悪っ)、食育のメスは普段のメニューにまで

及んでいた......。(だから言葉悪い..)

実際、これ美味しかったよねぇっていう給食メニューもよくありますが

ホントのところ、記憶に強く刻まれるのは「なんじゃコリァ!」という

お口が反乱を起こすメニュー。

その代表格として私が上げたいのは

この「味噌ピーナッツ」

調べると落花生の出荷量が多い千葉県などでは給食でも

よく出るものだそうですが、広島県民の、しかも山奥の小学校で

これはかなりセンセーショナルなものでした。

どんな給食も完食するぜ!派の私もさすがに力及ばずで

屈辱の初お残しを経験。

どうしたんでしょう。千葉県から広島県へ伝承される途中で

レシピをだれかに改ざんされたのでしょうか。

飛脚が途中で山賊に襲われたり、途中で変な宗教団体にひっかかって

レシピを失くしちゃってしょうがなくうろ覚えで作ったレシピを

広島に届けちゃったんだろうか...

(時代設定むちゃくちゃ)

給食でこれを食べた私たちは「味噌ピーナッツ」の呪いに

30年以上経った今も苦しめられています(大袈裟)

そしてもう一つ腑に落ちないメニューが...

「鶏むね肉のオレンジジュース煮」

おい!どうした!なぜそんなに西洋かぶれるんだ!!

小学生の私は本気でこう思ったんです。

オレンジソース煮とか、オレンジ煮、ならまだしも

あの甘い、オレンジジュースで鶏肉を煮ちゃってる。

このメニューの日、おそらく学校中で吐き戻しちゃった子が

いたはず。

これ以外にもなんじゃコレ、レシピは多数存在していたような気がします。

給食も変革を重ねる中、トライアンドエラーを繰り返し

現在私の子供たちが食べる給食は、昔から地元で愛されるメニューや

子供たちが発案したメニューでコンテストを開き、受賞したメニューが

給食に採用される、という大人が勝手に暴走スタイルではなくなりました。

良かった良かった。

 

しかし、人の記憶とは面白いもので

楽しかった、凄かった、感動した!というもの以上に

「あれヤバかったよね」的なショッキングなものの方が

より強く記憶に残りますね。

でも人生すんなり難なく行くより、節々にそんなエピソードがあると

振り返る際、不思議とその頃、友達と話していた内容やその時の顔、

細かい記憶までも呼び戻され、なんだか笑みがこぼれるような気がします。

 

なもんで、ありがとう、味噌ピーナッツ。

しかし二度とは食わん。